いまや韓国、中国に留まらずアジア各国の人々が集まりお店が乱立する一大エスニックタウンとなった東京都新宿区新大久保。
そのメインストリート大久保通り沿いに店を構える「千里香(センリコウ)」は延辺朝鮮族自治州の朝鮮族の料理を出すお店ですが、その朝鮮族料理のメニューの一つとして、犬肉を使った料理をいただけます。
新大久保という土地柄もあってか、店員さんはもちろん中華系の方でしたが、お客さんもほとんど中華系の方ばかりのように感じました。
つまり、日本語が一切聞こえません。
メニューはかろうじて日本語で書かれていますが、店員さんは注文を受けるぐらいしか日本語が通じません。
むしろ中国にプチ旅行に来た気分が味わえて楽しいです。
お目当ての犬料理ですが「狗」の文字が犬のことを指しています。
今回は「狗肉手びき」と「狗肉火鍋」をいただきました。
狗肉手びき
「狗肉手びき」は蒸した犬肉をほぐしてネギやスパイスと一緒にいただく料理です。
まずスパイスも何もつけずに犬肉をいただいてお肉そのものの味を確かめました。
同席した友人の中には「臭い臭い。好きじゃない」という人もいましたが、僕は全く匂いは気になりませんでした。
味も獣肉、ジビエ食材のような野性味は感じず、どちらかと言えば牛豚に近い食べやすい味だと感じました。でもちょっと固かったです。
すでになされている味付けが日本人の行う味付けとは全く違うので、もしかしたら調味料や調理法で好き嫌いが分かれている可能性もあります。
狗肉火鍋
鍋は火鍋と言われていましたが、一般的にイメージされる辛い鍋ではなく、取り分けてから自分で辛味噌やスパイスを足していただくスタイルでした。
こちらも僕はとっても美味しくいただきましたが、やっぱりこちらも「臭い臭い」という人もいたので、意見の分かれるところのようです。
味は美味しいと感じた僕ですが、犬肉はやっぱり少し固いと感じました。
噛み応えがある。食べ応えがある。ともいえるので、これも好みだと思います。
犬肉だけじゃないよ。美味しい珍食材
「千里香」は実は羊肉の料理が美味しくて有名なお店でもあります。
羊肉の串焼きは本当に美味しかったです。
また、犬肉以外にもあまりお目にかかれない食材を使った料理がいくつもあるので、珍食材好きにとってもたまらないお店です。
今回は蚕サナギ(サクサン)の揚げ物、鶏頭の串焼きをいただきましたが、どれも美味しかったです。
また、串焼き他様々な料理で使われていた五香粉(ウーシェンフェン)という、しいて言うなら七味唐辛子に近い調味料がとにかく美味しくて、五香粉だけ別皿でもらって単体でつまみにするぐらい参加者全員のハートをつかんでいました。
犬肉の感想と千里香の魅力
日本ではなかなか食べる機会のない犬肉料理を食べることが出来て大満足だったんですが、
犬肉の感想は、ちょっと固いけど、匂いもほぼないし、味も食べやすくて美味しい。
と僕は感じました。
ただ、同席した友人の中には「臭い」という人もいたので、好みの分かれるところかもしれません。
千里香はお店もお客さんもほぼ中華系で日本語もほぼ通じない完全現地スタイルのプチ旅行気分が味わえるお店でした。
四川や上海といったいわゆる中華料理とは全然違う食文化を体験できるお店として、また訪れたいと思わせる楽しいお店でした。