「大風呂敷を広げる」とはどういう意味?なんで風呂敷?

大 風呂敷 を 広げる 意味
最近ではあまり使うことのなくなった風呂敷。
布一枚で色々な物を包んで持ち運べるので便利な物ではありますが、やはり鞄を使うことの方が圧倒的に多いですよね。

そんな本来は便利な風呂敷ですが、「大風呂敷を広げる」という、あまり良い意味で使われないことわざがあります。

大げさ、といったニュアンスのことわざですが、正確にはどういう意味でしょうか。
また、そもそもなぜ「風呂敷」と言うのでしょうか。

大風呂敷を広げるとは

辞書によると、

「実現し得ないホラを吹くこと」
「大げさな事を言ったり計画したりすること」

とあります。

嘘をつくわけではないけれど、話を誇張したり、夢のまた夢といった計画を立てることを言います。
これを社会人になって仕事の中でやってしまうと大変なことになりますね。

「実現し得ない」とあるので、学生が壮大な夢を語るのは「大風呂敷を広げる」には当たらないかもしれません。

大風呂敷とは

「大風呂敷を広げる」の意味は前述の通りですが、「大風呂敷」だけでも「出来そうもない大げさな話や計画」という意味で使われます。

なぜ「大風呂敷」がこんな意味で使われているのでしょうか。

風呂敷は物を包んでいると小さく見えますすが、実際に広げてみると結構大きいですよね。

このことから、形だけ大きい物をたとえて「大風呂敷」と言うようになり、「大げさなこと」を意味するようになった。ということのようです。

ただの「風呂敷」ではなく「大風呂敷」なので、とても「大げさに」話し、計画を立てることなのでしょう。

そもそも風呂敷とは

「物を包んで持ち運んだり、あるいは収納するために使う四角い布」
である「風呂敷」ですが、なぜ「風呂敷」と言うのでしょうか。

少なくとも現在は「風呂」で使うことはないですよね。

風呂敷の起源は平安時代まで遡ります。

当時、風呂に入る際は裸ではなく白衣を着て入るのが作法であり、着物から白衣へ、白衣から着物へと着替える必要がありました。

この着替えを、床に敷いた布の上で行い、この敷いた布の事を「風呂敷」と呼んだ。というのが始まりのようです。

この時代は「衣類を持ち運ぶための布」として、「風呂敷」とは異なる「平包」という布が用いられていましたが、入浴時に着て濡れた白衣は「風呂敷」に包んで持ち帰っていたようです。

つまり現在の「風呂敷」は、当時の「平包」に当たるものであることになります。

室町時代になると、足利義満が大湯殿を建立した際に、入浴時に脱いだ衣類が誰のものかはっきりわかるように、家紋をつけた布に脱いだ衣類を包んでおき、入浴後はこの布の上で着物を身に着けた。という話が記録として残っているようです。

家紋がつきましたが、平安時代同様にこの布の上で着替えを行っており、やはりこの布を「風呂敷」と呼んだそうです。

ここでもまだ「風呂敷」は「風呂に敷く布」ですね。

そんな「風呂敷」が現在のように「物を包み運ぶ布」を指し始めたのは江戸時代のこと。

銭湯ができ、庶民も今まで通り「平包」で衣類や入浴道具を包んで銭湯に行くようになります。
この布をそのまま「風呂敷」として床に敷き、その上で着替えをしていたようです。

「風呂敷」に衣類等を包んで持って行ったため、「平包」とは言わず、「物を包み運ぶための布」は「風呂敷」と名前を変えた。ということだそう。

現在はむしろ「平包」という名前自体を聞きませんよね。

おわりに

「大げさなことを言う、計画する」
のが「大風呂敷を広げる」です。

決して嘘をつくわけではありません。

そもそもの「風呂敷」は、元をたどれば文字通り「風呂に敷く布」。

今のように「物を包んで運ぶ」という意味でないと「大げさ」とは言わないですね。

庶民に広まると言葉や物の名前がどんどん変わっていきます。
「大風呂敷を広げる」もまた、「風呂敷」の意味の変遷に伴って生まれたことわざなのですね。