急がば回れの語源は?どこを回るの?

急がば回れの語源は?どこを回るの?

ちょっとゆっくり朝食を摂っていたら、うっかりのんびりしすぎて慌てて出勤。
いつもは大きな通りを運転して行くけれど、今日は急いでいるから狭い道だけれど近道を通ろう、と思ってハンドルを切ると、その近道で工事をしていて余計に時間がかかってしまった。
近道したはずなのに、いつもの道を通っておけばよかった、と後悔した。

似たような経験、皆さんにもないでしょうか。
「急がば回れ」というやつですね。

ところでその「急がば回れ」、元々は一体どこを回れと言っているのでしょう。
まずは「急がば回れ」の意味からおさえていきます。

急がば回れの意味

「急がば回れ」は
「急いで何かを成し遂げようとしている時は、危険を伴う近道を行くより、遠回りでも安全で確実な道を行く方がかえって得策である」
ということを表すことわざです。

急いでいる時の話をしているので、単に「ゆっくり行く」という意味で用いるのは誤用です。

似たことわざには

「急いては事を仕損じる」
「急ぎの文は静かに書け」

などがあります。

急がば回れの語源

このことわざは、室町時代の連歌師、宗長が詠んだ

「もののふの矢橋の船は速けれど急がば回れ瀬田の長橋」

という歌からきています。

「もののふ」は「武士」、「矢橋の船」は「渡し舟」のことを指しています。
この渡し舟は滋賀県草津市矢橋港の東海道五十三次草津宿から大津市石橋港の大津宿を結んだ湖上水運のことを言います。
また、「瀬田の長橋」は、日本三大名橋のひとつに数えられる「瀬田の唐橋」のことを指しています。

滋賀県、という地名でピンとくる方もいるかもしれませんが、回るのは「琵琶湖」。
当時、京都へ向かうには二つの方法があり、一つは、矢橋から琵琶湖を横断する海路。
もう一つは、瀬田の唐橋を通る陸路でした。

本来は海路の方が陸路よりも近くて速いのですが、比叡おろしと呼ばれる比叡山から吹き下ろす突風によって、危険な航路となっていたため、このような歌が詠まれたようです。

急がば回れを英語で言うと

英語で表現すると
「Slow and steady wins the race.」
遅くても着実な者が競争に勝つ。
焦ってミスを連発するよりは、ゆっくりでも確実にミスしないことが大切、ということですね。

おわりに

いかがでしたでしょうか。
「急がば回れ」は琵琶湖の水上ではなく回り道の陸路を行くところから。
大きな湖ですし、陸路より海路を選びたくなる気持ち、わかりますよね。
しかしいくら急いでいても、そこは命あっての物種。

現在ではそこまで危険を伴う選択をしてしまう事は少ないかもしれませんが、急いでいる時こそ安全に、着実に、落ち着いて行動したいものですね。