一枚看板の意味って?何の看板なの?

一枚看板

「一枚看板」という言葉、聞いたことはあるでしょうか。

馴染みのある方もない方もいると思います。
「二枚目」ならわかる、という方、多いのではないでしょうか。

馴染みのある方にとっては、もしかしたら常識なのかもしれませんが、「一枚看板」の意味や語源をまとめてみました。

一枚看板の意味

意味は大きく四つあります。
一つ目は、
「その団体や組織での代表人物。また、大勢の中の中心人物」

二つ目は、
「他に大した取り柄はないけれど、人に誇ることができるただ一つのもの」

三つ目は、
「その着物の他に着替えのないこと。一張羅」

そして四つ目は、
「上方の歌舞伎劇場で、木戸の傍らに立てた大きな飾り看板」

何となく、「替えのきかない唯一のもの」、というイメージの意味が多いですね。

そんな中で、四つ目だけが「看板そのもの」を指しています。
むしろ四つ目を一番に記載するべき、という意見もあるかもしれませんね。
そのあたりは次に触れたいと思います。

一枚看板の語源は歌舞伎の看板

語源は、意味の四つ目、
「歌舞伎劇場の木戸の傍らに立てた大きな飾り看板」
です。

この飾り看板には、外題を大書きし、上部に主な役者の絵姿を示しました。
江戸では「大名題」といったそうです。

このことから、「一座の中心的役者」のことを「一枚看板」と呼ぶようになり、転じて「組織や集団の中心人物」を意味するようになりました。

また、「中心となる人物」が表されていることから転じて、「唯一他人に誇れること」も意味するようになったとされています。

二枚目、三枚目…

歌舞伎における一枚看板には、主な役者の絵姿が示されていましたが、その並び順にも意味がありました。

一枚目に主役
二枚目に色男
三枚目に道化
四枚目に中軸(まとめ役、中堅役者)
五枚目に敵役
六枚目に実敵(憎めない敵役)
七枚目に実悪(全ての悪事の黒幕)
八枚目に座頭(元締)

あれ、二枚目、三枚目って日常でも使うような…。

そうなんです。実は、いわゆるイケメンを表す「二枚目」と、ユーモア溢れるお調子者を表す「三枚目」は、いずれも元は歌舞伎からきています。

四枚目以降はともかく、なぜ「一枚目」は使われないのか。
これには諸説ありますが、「一枚看板」があるから使わない、という説が一つ。
他にも、「二枚目」や「三枚目」は「容姿や言動のタイプ」を表現した言葉なのに対して、「一枚目」は主役という「地位」を表現したものなので、比較対象にならず、使われない、という説も。

最近ではどれもあまり耳にしないかもしれないですね。
「二枚目」はテレビでも何でも「イケメン」と言われている気がします…。

おわりに

いかがでしたでしょうか。敷居の高いイメージを覆そうと、色々な取り組みがされている歌舞伎。そんな歌舞伎が語源の言葉の話でした。
地方民にはやはり縁遠いのですが、歌舞伎、見てみたいものです。