一張羅とはどんな意味?何て読む?

一張羅とはどんな意味?何て読む?

「一張羅」って漢字のままだと難しくて読み方すら分からないのでは?

私も初めは何て読むのか分かりませんでしたが、
『いっちょうら』と読みます。
なんとなく聞いたことあるような、ご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが。
実は意味が2つあります。

一張羅の意味

「一張羅」の意味は2つあります。

  1. その人が持っている衣服の中で最もよいもの、とっておきの衣服。
  2. 他に着るものがなく、たった1着のみの衣服。

2つの意味がありますが、真逆の意味合いがありますね。
ちなみに「一丁羅」とも書きます。

一張羅の語源

「一挺蝋(いっちゃうらう)」が訛って「一張羅(いっちょうら)」になった。
「一挺蝋」は予備のない一本だけの蝋燭(ろうそく)のことで、ろうそくは昔高価だったことからこのような言い方がされていました。

元々は「一挺蝋燭(いっちょうろうそく)」で「いっちょうろうそく」→「いっちゃうら(ろ)う」→「いっちょうら」と音変化したもので、漢字は音に合わせて変えられたという説が有力です。

「挺」は蝋燭、刀、銃など細長いものを数える単位。
「張」は衣服、弓、幕などを数える単位。
「羅」は薄い絹布を表しています。

ちなみにろうそくの数え方は本来「本」ではなく「丁」で数えます。
おそらく「挺」が変化して「丁」になったのでしょう。

なぜ、ろうそくが衣服に変化したのでしょうか?
ろうそくは昔かなり高価なもので、大事に使われていました。
昔の人は衣服も多く持っていることはなく、1着を大事に着ていたゆと通じる部分があったのでしょう。

ろうそくの火のはかなさを、「羅」という薄絹を表す漢字で表現しているのかも知れません。当時の衣服は薄い布で作られた衣服のため、「羅」という漢字が当てはまめられたのも納得できますね。

「一張羅」の方言。地方で読み方が変わる

「一張羅」の読みは「いっちょうら」ですが、私はずっと「いっちょうらん」だと思っていました。地方や方言によって読み方が違うようです。

福井県では「いっちょらい」で『いっちょらい節』という民謡があるそうです。
大阪では、イントネーションが違ったりもするようですが、一部の人だけみたいですね。
最近では「いっちょうら」も使う人も少なく死語になりつつあります。

一張羅の使い方

デートに、一張羅をきめこんで行っても彼女の反応は薄かった。
一張羅を着て出かけたら、雨に降られて濡れてしまった。

のような使い方をします。

もうひとつの意味
「着るものがひとつしかない」
は現代では使うことはほとんどないでしょうね。
昔に比べると裕福な時代になった証拠ですね。

一張羅の同類語

辞書では、同類語として「晴れ着」「よそゆき」「街着」とありますが、おおまかには意味は同じでしょうが、やはりニュアンスが違いますし、「一張羅」はたった一着のとっておきのという意味がありますが、他の同類語にはそういう意味がないです。

「一張羅」という言葉には、どこかはかなさを感じてしまうのは私だけでしょうか?

一張羅を英語で言うと

「一張羅」を英訳するといろいろあるようです。

「best clothes」「one’s best suit」「Sunday best」
「Sunday best 」はその名の通り、日曜日(休日)に着ていく特別な服という意味合いがあります。

一張羅って、もう死語ですよね

最近の若者は「一張羅」という言葉を使いませんし、そもそも知らないようです。
「勝負服」や「キメ服」などと言うみたいです。
私も「勝負服」という言葉は知っていましたが、「勝負服」でさえあまり使わないようです。
最近の若者はお洒落さえあまりしない傾向にあるそうです。

バブル崩壊で苦しんだ世代を親に持つ現在の若者は節約する傾向が強いのが原因です。
バイクや車の購入や、お洒落を楽しむということをしない若者は、私からすると少し寂しい気もします。

最近では、電車でもジャージ姿の若者が多いですね。女性のジャージ姿も見かけます。
昔は、ジャージ姿の女性って俗に言うヤンキーな人達でしたが、着ているジャージにもこだわりがあって、着ていたような気がします。今の若い世代を見ているとそんな感じはしませんね、普通のジャージを普段着として着ているような気がします。

今の若い世代にも、たまには「一張羅」を着て出かける喜びを味わって欲しいと思います。