エランヴィタール(elan vital)に行ってきました!
分子ガストロノミー的アプローチを用いた独創的な料理と、プロジェクションマッピングをはじめとしたあっと驚くような演出が次々に繰り広げられるレストランです。
「5Dレストラン」と冠されているように、五感をフルに刺激されるエンターテイメント色の強いレストランなので、いつもと違う刺激的なデートにぴったりのお店でしたよ。
エランヴィタールはこんな人にオススメ
エランヴィタールはこんな人、こんなカップルにオススメです。
- 新しいもの好き。最先端のエンターテイメントに興味がある。
- 話題のスポットに興味がある。行ってドヤりたい。
- いつもと違う刺激的なデートを楽しみたい
- インスタ映えする写真を撮りたい
このお店を一言で表すなら「刺激的」かな。と思います。
いわゆる普通の料理の楽しみ方とは違う変化球だらけの演出で驚きっぱなしでした。
また、自分とこ含めて全テーブルがお誕生日を祝うカップルだったのが笑えましたが、つまりそういう特別な日など、いつもと違うデートを楽しみたい場合にも最適なレストランだったです。
支配人の池田さんが
「テレビとか雑誌の取材もコンスタントに来ますし、あとインスタで拡散しているみたいで、自ら宣伝は全然してないんですよ。」
とおっしゃっていましたが、確かにインスタ映えする写真がバンバン撮れますしメディアが取材したくなるような刺激的なお店です。
「こんなお店行ってきたんだぜ~」と話題にしてドヤ顔(ドヤリング)もできますね。
こんな人にはちょっとオススメできないかも
エランヴィタールはとても楽しいお店ですが、こんな人、こんなカップルにはちょっとススメできないかもしれません。
- 1コースのみなので偏食家には不向きかも(アレルギーは相談可能)
- 所要時間はトータル3時間ほど。時間に余裕を持って訪れたい。
- コースの合間がかなり空くので場持ちしないカップルには不向き
- お子様(中学生以下)は入場不可
料理ごとに楽しい演出がありまったく飽きることはないのですが、思った以上に時間がかかるのだけ覚悟しといた方がいいです。
予約、料金、時間、場所
エランヴィタールに行くには予約が必須です。
かなり話題のお店と聞いていますので早めの予約が必要かも。
僕の場合は平日の予定だったので1ヶ月前の予約で問題なく取れました。
コースはドリンク込みのペアリングフルコースのみ。
アルコールのペアリングかソフトドリンクのペアリングかは選べます。
料金は1人16000円の1プランのみです。
料金の中にはドリンク代も全て含まれています。
エランヴィタールは演出の都合上、開始時間があらかじめ決まっています。
(12時スタート。もしくは19時スタート)
もし時間に遅れたらその分の料理がいただけない場合もあるので注意が必要です。
(映画や演劇なんかと同じですね)
場所は渋谷区代々木の北参道です。
最寄り駅は北参道駅(副都心線)から徒歩3分ほど
もしくはJR代々木駅(山手線)からなら5分強ぐらいです。
入口はあまり目立たない感じなのでうっかりしていると見逃してしまいます。
(僕は一回見逃して通り過ぎました)
2016年の11月オープンですが、その以前は西麻布でやられていたのを移転して今のお店になったとのこと。
elan vitalという店名の由来はフランス語で「生命の飛躍」「生の躍動 」と言う意味だそうです。
驚きっぱなしのフルコース(ネタバレ有)
ヨメさんのお誕生日をお祝いしようとディナーの回を予約したエランヴィタール。
あまり目立たない外観なので一回素通りしてしまいましたが早めに到着しました。
黒く重い扉を開けると中も全体的に黒い内装。
照明もテーブルへのピンスポットのみでかなり暗いです。
席は3テーブルのみ。
本日のメニューが置かれていますが
天邪鬼
四重奏
最中
竜宮城
幻想
雫
食物連鎖
分かち愛
とだけしか書かれていないので、どんな料理が出てくるのかメニューからはまったく分かりません。
そうこうするうちに他のテーブルにも着席して全員が揃ったところでいよいよディナーがスタートします。
食前酒~アミューズ
まず食前酒としてプロセッコが出てきました。さっぱりして美味しい。
照明が落ちて真っ暗になるとテーブル上の黒いプレートの縁が光始めました。プロジェクションマッピングによる演出です。
そして1品目はメニューに載っていないアミューズが登場です。
テーブル上では花火の映像が映し出されています。
「コースを始める前にお口を一旦リセットしていただきたい」という口上で出されたアミューズはブドウの上にパチパチ梅が乗った一品でした。
いきなり想定外のパチパチ梅からのスタートでびっくりです!
テーブル上の花火と口の中のパチパチ梅がリンクしていておもしろい!
最初の一品でもうやられちゃいました。これからの展開が楽しみになります。
天邪鬼
コースの一品目「天邪鬼」はワイングラスにコルクが積まれたビジュアル。
「この中に1つだけ食べられるコルクがあるので探してください」
と言われて1つずつ取り出しながら探します。
エランヴィタールの刻印が押されたもの。というヒントがないとわかならないかもしれないぐらいコルクそっくりな見た目のものの正体はドライフリーズされたマッシュルームリゾット。
水分をほぼ完全に抜かれてカチカチになったリゾットなので食感はポスポス。
でも味はたしかにマッシュルームリゾット!不思議おもしろ美味しい!
四重奏
テーブルに木立の映像が流れて登場したのは「四重奏」
鳥の巣を模した台座に卵の殻をくりぬいた器。
中には蟹のムースとイクラ、キャビア、ウニ、カラスミが乗っています(ウニが魚卵じゃないのが惜しい)別名「痛風殺し」というらしいです。たしかに痛風持ちにはヤバイメニューですがこれがまた美味しい。
上に載っている魚卵カルテットも美味しいんだけど中のカニムースもまた美味しい。
最中
「四重奏」を食べ終えてそれまで置かれていた黒プレートが下げられると下から小さなカギが!
このカギを使ってテーブルの引き出しを開けると中には注射器やチューブなどおよそ料理の席には似合わないものが入っています。
その中から指示に従って大きなラムネみたいな白い塊を取り出します。
用意されたヒノキの枡の中の水に入れるとムクムク膨れておしぼりになりました!
このおしぼりで手を拭くとヒノキの香りが手に移っていい香り!
一気に和の雰囲気に場面転換しました。素敵な演出です。
お酒は日本酒が出てきました。
テーブルに桐箱が置かれるとその箱の上に浮世絵が浮かび上がります。
箱を開けて出てくるのは「フォアグラ最中」です。
濃厚なフォアグラを餡に見立てた贅沢な最中ですね。フォアグラが濃いい。
竜宮城
続いてのメニューに移るため、まずは指示に従って引き出しから注射器と丸められたチューブを取り出します。
「注射器を半分ぐらい抜いた状態にしてからチューブを取り付けてください」
と指示されて「これ?これ?」とか言いながら各々注射器とチューブを取り付けます。
半分参加型でコースが進んでいくのがまた楽しいです。
たまに話を聞かずにテキトーに進めて失敗する人もいるらしいですが・・・。
ペアリングドリンクはロゼワインに変わりました。
テーブル全体にサンゴ礁の映像が映し出されます。
運ばれてきたのはガラスの器にムース状のなにかが盛られた「竜宮城」
ガラスの器は2層構造になっていて、下の層には貝殻がレイアウトされてリゾート感が演出されています。
その貝殻の上に乗っている小さな実を取り出します。
この実は「キャビアライム」でした。
上の器のムースの上に先ほどの注射器からチューブの中身(コンソメジュレ)を押し出します。
そしてその上からキャビアライムのプチプチした実を押し出して料理が完成します。
ふわふわなめらかな食感のムースがおもしろ美味しい。
キャビアライムの清涼感がいいアクセントになっています。
幻想
パフェグラスに盛られた「幻想」はトマトとチーズのムースの中にサーモンの身が隠されている魚料理。
テーブルの映像は幾何学模様でクールなだまし絵のようです。
そのままでも美味しいですが、引き出しから取り出したエシレバターのチューブを絞りつつ戴くと味が変化してそちらもまた美味しい。
ムースに沈められたサーモンの身が「どうしたらこんなになるの?」とおどろくほど柔らかいです。
雫
「雫」は見た目がそのまんま。葉っぱのお皿に大きな雫が一粒乗っています。
そのまま手でつまんで口に放り込むとぷちっと弾けてさわやかな柑橘系の液体が口の中に満たされて口の中がさっぱりします。
次のメイン料理「食物連鎖」に向かう前のリセット的な一品ですね。
それにしても変化球的なビジュアルや演出にとことんこだわった料理に圧倒されっぱなしでずっと驚いたり感心したり刺激が強くて本当におもしろいです。
食物連鎖
四季の移ろいを表現した映像に続いて登場したメインの料理「食物連鎖」は肉料理です。
レアに焼き上げられたものすごくやわらかなラム肉でまったくクセもありません。
今までの料理の中では唯一まともな見た目の料理ですね。
ただし付け合わせのマスタードが恐竜の形(僕の皿はトリケラトプスだった)なのがやっぱりかわいい。
フォークとナイフも畑仕事か工事用みたいなデザインでかわいいです。
ヨメさんが本当はラム肉が苦手で、かつレアな焼き加減も苦手なんだけど
「これは美味しい。」
と普通に食べていました。たぶん本当に美味しかったんだと思います。よかった。
分かち合い
いよいよ最後のデザート「分かち愛」です。
食器が全て下げられてテーブルクロスまで外されます。
何が起こるのかとドキドキしながら待っているとシェフが登場して料理の準備をします。
おもむろにテーブルへ直に白いクリームを盛っていきます。
そう、最後のデザートはテーブルがそのまま器として全体に盛り付けられていくのです。
おおおっと圧倒されている間にみるみる盛り付けが完成していきます。
ヨメさんが誕生日だということが伝わっているのでチョコで「Happy Birthdday」と書かれました。
見ていると他のテーブルもみんなハッピーバースデイって書かれてる。みんなお誕生日だって事がここで分かって笑えました。
テーブルに映る映像は地球を中心とした宇宙。
地球の周りをぐるりと回る白いソースはティラミスクリーム
赤いソースはラズベリーソースでした。
中央に黒い大きな球体が置かれ、最後の指示が出されます。
「その黒い玉をテーブルに打ち付けて割ってください!」
手袋をはめたヨメさんが玉を打ち付けます。ガン!ガン!
何度かやって割れると中からカラフルなフルーツやゼリーやナッツが出てきました。
玉はチョコです。
フルーツやナッツにティラミスソースを付けながらいただくとめっちゃ美味しい!
量がかなり多くてチョコ玉が食べ切れませんでしたが、最後まで大大大満足なディナーでした。
参加型五感刺激エンターテイメントレストランでした
最初っから最後まで本当に刺激的で非日常感が溢れる異次元空間でした。
料理そのものも、もちろんしっかり美味しいのですが、分子ガストロノミー(料理を科学的に解析する学問分野の総称。転じてその応用によって開発された新しい調理法や料理)的手法を取り入れた最先端をいく調理法や珍しい食材などが目新しくて、見た目や香りや味などが毎回想像できないので圧倒されたり驚かされたりしっぱなしです。
料理一皿一皿に込められた意味やストーリーを演出するプロジェクションマッピングをはじめ
視覚
聴覚
嗅覚
触覚
味覚
五感全てをフル回転させる演出の奇抜さや美しさにびっくりさせられっぱなしの楽しいひと時でした。
ヨメさんの誕生日祝いも大成功でしたよ。
新しもの好き、インスタ映え、話題のスポット大好きな人ならきっと楽しめますよ!